WordやExcelで「プログラムにコマンドを送信しているときに、エラーが発生しました」というエラーがでる問題

Micorosft OfficeのExcelやWordなどを使用している時に、「プログラムにコマンドを送信しているときに、エラーが発生しました」というメッセージが表示されてしまう問題がある。

この時に使用しているファイルなどには問題なく、どのファイルを開いた場合でも同様のエラーが発生する。わずかにエラーが発生するタイミングや内容がユーザーによって異なっており、解決法もそれぞれわずかに異なっているようだ。

ここでは、「プログラムにコマンドを送信しているときに、エラーが発生しました」というエラーが発生した時に解決できたという情報を簡単にまとめておく。

 

エラーの内容

プログラムにコマンドを送信しているときに、エラーが発生しました。

  • プログラムにコマンドを送信しているときに、エラーが発生しました。
  • (ファイル)が見つかりません。名前を正しく入力したかどうかを確認してから、やり直してください。
  • ファイル’(ファイル名)’(またはその構成ファイル)が見つかりません。パスおよびファイル名が正しいか、必要なライブラリがすべて利用可能かどうか、確認してください。

Excel(エクセル)やWord、AccessなどのMicrosoft Officeのファイルを開こうとした場合や起動時に上記のようなエラーが発生することがある。

2つのケースがある

これらのエラーは以下のような2つのケースの報告がある。

  1. エラーメッセージは1回だけ表示され、2回目はファイルを開くことが出来る。
  2. ファイルを開こうとすると毎回メッセージが表示される。

 

エラーの原因

Microsoft公式ページによると、この問題は複数のアプリ間で通信を行うDynamic Data Exchange(DDE)機能により発生するとのこと。

この機能を無効にするだけで解決することもあるが、それでも解決しない場合や、アプリケーションソフトを開くことができないため無効にすることさえできないこともある。

解決法1. DDEをオフにする

  1. ファイル>オプションをクリック
    オプションを開く

    Microsoft Officeのプログラム(ExcelやWordなど)を開き、オプションウィンドウを開く。(ここでは例としてExcel)

    リボンにある「Office ボタン」または「ファイル」メニューをクリックし、「オプション」をクリックする。

  2. DDEのチェックを外す
    説明2

    次に、「詳細設定」タブに移動し、下にスクロールし全般セクションにある「Dynamic Data Exchange (DDE) を使用する他のアプリケーションを無視する」という項目のチェックが外されていることを確認する。

    チェックボックスにチェックが入っている場合は、チェックボックスをオフにして「OKボタン」をクリックする。

    チェックボックスにチェックが入っていない場合は、まずオプションを有効にしてからOKボタンを押クリックしOfficeプログラムを再起動し、もう一度オプションを無効にてOKボタンをクリックする。

  3. Excelを再起動
    再起動

    変更を適用するためにMicrosoft Officeのプログラム(ExcelやWordなど)を再起動する。(ここでは例としてExcel)

    この方法で解決しない場合は次のステップへ。

解決法2. 規定のプログラムを選択する

  1. ファイルを右クリックし「プログラムから開く」を選択
    プログラムから開く

    Officeファイル(.xlsxや.docxなど)を右クリックし「プログラムから開く」を選択する。

  2. このPCで別のアプリを探す
    別のアプリを探す

    常にこのアプリを使って.xlsxファイルを開く」などのオプションが有効になっていることを確認する。

    Windows7以前を使用している場合は、「参照」ボタンをクリック。

    Windows8以降を使用している場合は、「その他のオプション」または「その他のアプリ」リンクをクリックし、「このPCで別のアプリを探す」オプションをクリックする。

  3. 正しいプログラムを指定
    正しいプログラムを指定

    Officeがインストールされているフォルダーに移動し、正しいプログラムを選択する。例えば「.xlsx」ファイルを開く場合はEXCEL.EXEファイルを選択する。「.docx」ファイルを開く場合は、WINWORD.EXEファイルを選択する。

    Officeがインストールされているフォルダーは大体が「C:\Program Files\Microsoft Office\」または「C:\Program Files (x86)\Microsoft Office\」にインストールされているが、OSやバージョンによって異なる。

    フォルダーに移動し、ファイル名で検索したほうが手っ取り早いかもしれないが、具体的なOfficeのインストール先はこちら、ファイル名についてはこちらにて。

    ここまでで解決しない場合は次のステップへ。

解決法3. 管理者として実行のチェックを外す

  1. 右クリックしてプロパティを開く
    説明1

    スタートメニューからエラーが発生しているOfficeプログラムを検索し、右クリックしてプロパティを開く

    「プロパティ」オプションが見つからない場合は、Officeプログラムを右クリックし「ファイルの場所を開く 」オプションを選択し、新しいウィンドウが開くので、そのウィンドウに表示されているOfficeプログラムのショートカットを右クリックし、「 プロパティ 」を選択する。

  2. 「このプログラムを管理者として実行する」オプションのチェックボックスをオフ
    管理者のチェックボックスをオフ
    [互換性]タブを開き、「このプログラムを管理者として実行する」オプションのチェックボックスをオフにし「OK」ボタンをクリックする。

    もし互換性タブがない場合は、[ショートカット]タブの「詳細設定」から「管理者として実行」のチェックボックスを外す。

    ここまでで解決しない場合は次のステップへ。

解決法4. Officeのファイルの設定を修復

すでにインストールしているOfficeのファイルの設定を修復することで解決することがある。

  1. コントロールパネルでプログラムと機能を選択
    プログラムと機能

    コントロールパネルを開き、アイコン表示で「プログラムと機能」アイコンをクリックする。(コントロール パネル>プログラム>プログラムと機能)

  2. Microsoft Officeの項目を選択し「変更」ボタンをクリック
    変更ボタンをクリック

    リストにあるMicrosoft Officeの項目を選択し「変更」ボタンをクリックする。UAC(ユーザーアカウント制御)が表示されたら「はい」をクリック。

  3. クイック修復またはオンライン修復を選択
    Officeプログラムの修復

    クイック修復またはオンライン修復を選択し、「修復」ボタンをクリックして修復する。(参考

    ここまでで解決しない場合は次のステップへ。

解決法5. レジストリ変更その1 (Wordのみ)

レジストリでDataキーを削除すると解決することがある。Dataキーには、ウィンドウのサイズや位置、ツールバーに関連する基本設定が格納されている。削除しても再び表示されるので特に害となることはない。

※ここからはレジストリに変更を加えるため自己責任で。

  1. レジストリエディターを開く

    スタートメニューの検索から、または「Win+R」キーを押し「regedit」と入力してレジストリエディターを開く。

  2. レジストリエディターで移動

    レジストリエディターで以下の場所に移動する。

    HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\16.0\Word

    「16.0」の部分はOfficeのバージョンによって異なり、12.0や14.0や15.0などが表示されている。

  3. 「Data」キーを選択しDeleteキーを押して削除
    Dataキーを削除

    「Data」キーを選択しDeleteキーを押して削除する。Wordを再起動して解決したかどうかを確認する。

    ここまでで解決しない場合は次のステップへ。

解決法6. レジストリ変更その2 (Excelのみ)

  1. レジストリエディターを開く

    スタートメニューの検索から、または「Win+R」キーを押し「regedit」と入力してレジストリエディターを開く。

  2. レジストリエディターで移動
    レジストリエディターで移動

    レジストリエディターで以下の場所に移動する。

    HKEY_CLASSES_ROOT\Excel.Sheet.8\shell\Open\command
    HKEY_CLASSES_ROOT\Excel.Sheet.12\shell\Open\command

    commandを選択した状態で次のステップの操作を行う。

  3. ダブルクリックし「%1」に変更
    「%1」に書き換え

    commandを選択した状態で右側に表示されている(既定)をダブルクリックし、文字列の最後にある「/dde」を「%1」に変更する。Office2007の使用している場合は「/e」を「%1」に変更する。

    Office2010での例:

    "C:\Program Files\Microsoft Office\Office14\EXCEL.EXE" /dde
    上記を以下の用に変更する。
    "C:\Program Files\Microsoft Office\Office14\EXCEL.EXE" "%1"

    レジストリエディタを閉じて問題が解決したかどうかを確認し、ここまでで解決しない場合は次のステップへ。

解決法7. レジストリ変更その3 (Excelのみ)

  1. レジストリエディターを開く

    スタートメニューの検索から、または「Win+R」キーを押し「regedit」と入力してレジストリエディターを開く。

  2. レジストリエディターで移動
    レジストリエディターで移動

    レジストリエディターで以下の場所に移動する。

    HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\16.0\Excel\Options

    「16.0」の部分はOfficeのバージョンによって異なり、12.0や14.0や15.0などが表示されている。

  3. DDEAllowedをダブルクリックし、「値のデータ」を1に
    DDEAllowedの値を1に変更

    Optionsを選択した状態で右側に表示されているDDEAllowedをダブルクリックし、「値のデータ」を1に変更する。

    レジストリエディタを閉じて問題が解決したかどうかを確認し、ここまでで解決しない場合は次のステップへ。

解決法8. レジストリ変更その4 (Excel・Word)

  1. レジストリエディターを開く

    スタートメニューの検索から、または「Win+R」キーを押し「regedit」と入力してレジストリエディターを開く。

  2. 画像
    レジストリエディター移動

    レジストリエディターで以下の場所に移動する。

    Wordの場合

    HKEY_CLASSES_ROOT\Word.Document.12\shell\Open\
    HKEY_CLASSES_ROOT\Word.DocumentMacroEnabled.12\shell\Open\

    Excel(xls, csv)の場合

    HKEY_CLASSES_ROOT\Excel.Sheet.8\shell\Open
    HKEY_CLASSES_ROOT\Excel.csv\shell\Open

  3. DDEEXECを削除
    ddexecキーを削除

    ddexecキーを選択し「Delete」キーを押して削除する。WordmまたはExcelを再起動して解決したかどうかを確認する。

    ここまでで解決しない場合は次のステップへ。

その他の解決法の情報

以上の方法以外で、解決した情報として以下の様なものがある。

 

Microsoft Officeの既定のインストール先

Office 2007

  • Windows 64-bit:
    C:\Program Files\Microsoft Office\Office12\
  • Windows 32-bit:
    C:\Program Files (x86)\Microsoft Office\Office12\

Office 2010

  • Windows 64-bit:
    C:\Program Files\Microsoft Office\Office14\
  • Windows 32-bit:
    C:\Program Files (x86)\Microsoft Office\Office14\
  • Windows 32-bit クイック実行(Click-To-Run)
    C:\Program Files\Microsoft Office 14\ClientX86\Root\Office14\
  • Windows 64-bit:
    C:\Program Files (x86)\Microsoft Office14\ClientX64\Root\Office14\

Office 2013

  • Windows 32-bit:
    C:\Program Files\Microsoft Office\Office15\
  • Windows 64-bit:
    C:\Program Files (x86)\Microsoft Office\Office15\
  • Windows 64-bit: クイック実行(Click-To-Run)
    C:\Program Files\Microsoft Office 15\ClientX86\Root\Office15\
  • Windows 32-bit: クイック実行(Click-To-Run)
    C:\Program Files (x86)\Microsoft Office15\ClientX64\Root\Office15\

Office 2016

  • Windows 64-bit:
    C:\Program Files\Microsoft Office\root\Office16\
  • Windows 32-bit:
    C:\Program Files (x86)\Microsoft Office\root\Office16\
  • Windows 64-bit: クイック実行(Click-To-Run)
    C:\Program Files\Microsoft Office 16\ClientX86\Root\Office16\
  • Windows 32-bit: クイック実行(Click-To-Run)
    C:\Program Files (x86)\Microsoft Office16\ClientX64\Root\Office16\

Officeのファイル名

  • Word:
    WINWORD.EXE
  • Excel:
    EXCEL.EXE
  • PowerPoint:
    POWERPNT.EXE
  • Access:
    MSACCESS.EXE
  • Outlook:
    OUTLOOK.EXE
  • Visio:
    VISIO.EXE
  • Project:
    WINPROJ.EXE

参考・情報